抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1.‘サニードルチェ’は,山梨県果樹試験場において1986年に‘バラディー’と‘ルビー・オクヤマ’を交雑して得られた実生から選抜したブドウ品種である。2004年から‘ブドウ山梨45号’の系統名で全国の公立試験場所13カ所において系統適応性検定試験に供試した。その結果,2008年11月に‘サニードルチェ’として登録申請し,2009年2月に出願公表,同年12月に品種登録された。2.樹勢は強く,新梢の伸びは良好である。花性は雌性であり,雄性不稔のためジベレリン処理は必須となる。3.果実品質は,房づくりの軸長を4cm,1房あたりの粒数を45粒,満開時25ppmおよび満開10日後25ppmのジベレリン処理をした場合,果粒重11g程度,果房重500g程度,糖度17.2°Brix,酸含量0.57g/100ml程度になる。果皮は鮮やかな赤色で食感が良く,皮ごと食することができる。青リンゴの様な特殊香を有する。成熟期になると果粒にしわが発生する症状や果梗部に裂果が発生することがある。育成地での収穫期は8月下旬である。4.8月下旬に収穫できる赤色系の優良品種としてブドウ産地への普及が期待できる。本品種育成にあたり,指定試験事業や系統適応性検定試験を通じ,多大なる協力を頂いた農林水産省並びに農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所,各都道府県の試験研究機関の各位,圃場管理等に尽力された歴代職員に心から感謝の意を表する。(著者抄録)