抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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主として周氷河作用による地表物質移動の速度が地表構成物質によりどのように異なるかを検討するため,福島県御霊櫃峠で多数のペイントラインにより地表礫移動を測定し,あわせて気温,地温,地表面温度等の観測を行った。地表面を地表構成物質により,Cタイプ(扁平礫が地表を覆う)とFタイプ(細粒物層が露出)とに区分して,地表礫の平均移動距離,最大移動距離を求めたところ,両者ともFタイプ区間で明らかに大きい傾向が見られた。凍結は細粒物質層の上部でのみ発生することが,地温の連続観測と観察で確かめられた。また,Fタイプ区間でのみ,礫の移動距離と斜面傾斜との間に相関が認められた。これらの事実から,凍結融解プロセスが生じる細粒物質が地表に露出しているFタイプの地表面で,霜柱クリープを主とする作用による物質移動がより活発であると考えた。(著者抄録)