抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
傾斜機能材料(FGM)は,材料が置かれる複合環境に応じて多様な負荷に耐えるように設計された材料で,様々な材料の組合せおよびその形成方法の研究開発が進められている。本稿においては,このようなFGMを効果的に設計し利用するための手法として,FGMデータベースを活用することを記した。その事例として航空機用耐熱材料の耐酸化性被覆へのFGMの適用を示した。まず,FGMデータベースを利用して得られた経験則について述べ,次いで,γ-TiAl金属間化合物への耐酸化被覆の開発事例を示した。TiAlは高い高温強度,剛性および軽量であることから航空機用材料として望ましいが900°Cを超える温度での耐酸化性の低さが欠点として挙げられている。このため耐酸化被覆が求められるが,基材との熱膨張係数の差や高温反応を考慮せねばならない。このためにFGMをの適用が提案され,MoSi
2/Mo/Nb/γ-TiAlの構造を生み出した。この利用により,γ-TiAlの限界温度である1173Kを超える1323Kで大幅な酸化の抑制が図れることを示した。