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J-GLOBAL ID:201402208833786379   整理番号:14A0568235

鉄配位錯体における励起状態の電荷・スピンダイナミクスの追跡

Tracking excited-state charge and spin dynamics in iron coordination complexes
著者 (29件):
資料名:
巻: 509  号: 7500  ページ: 345-348  発行年: 2014年05月15日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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遷移金属錯体における多くの光駆動過程で重要になるのは,3d電子によるエネルギーの吸収と散逸である。しかし,そのような非平衡励起状態のダイナミクスと,それらと構造変化の相互作用を詳細に理解することは困難である。すなわち,励起状態と可能な遷移の数が多いため現象があまりに複雑になり,スピンダイナミクスに対する光学分光法の間接的な感度と超高速X線源のフラックス限界に直面したとき,解明できなくなるのである。そのような状況が[Fe(2,2′-ビピリジン)3]2+などの典型的なポリピリジル鉄錯体に存在しており,低スピン状態から高スピン状態への遷移(スピンクロスオーバー)に関与する励起状態の電荷・スピンダイナミクスは,長年にわたって興味深い対象であり,議論の的になってきた。本論文では,スピン状態に敏感なフェムト秒分解能のX線蛍光分光法によって,光に誘起されて金属から配位子への電荷移動励起が起こる際の,[Fe(2,2′-ビピリジン)3]2+のスピンクロスオーバーダイナミクスを解明できることを実証する。我々は,この電荷・スピンダイナミクスを追跡し,そのクロスオーバー機構において中間スピン状態が重要な役割を果たすことを立証した。こうした能力があるため,今回の方法は,3d遷移金属錯体が関与する,光に引き起こされる多くの有用な分子現象の基礎となる基本的な電子励起状態ダイナミクスをこれまでになく詳細にマッピングするのに役立つ手段になると期待される。Copyright Nature Publishing Group 2014
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分類 (1件):
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鉄の錯体 
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