抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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石油化学プロセス等では国際競争の激化に伴い,生産コストの更なる低下の手段として,制御システムの高度化による対応が活発になされてきた。そして,原料変化に対する柔軟性を向上させるために,より収益性が向上する運転モードで運転されることが望まれ,プロセスは,安定限界点に一層接近したところで運転されるようになっている。著者らの担当する,常圧蒸留装置においては,原油選択が製品の市況に応じて最適化されるために,プロセスの運転が不安定となり,製品に何らかの影響が発生する。具体的には塔内での泡立ち(フォーミング)や棚段における異常現象(フラッディング)などである。これらの現象は特性が明らかにされておらず,予測が困難な現象(特性)とされてきた。そこで,本論文ではネットワークモデルの一つであるGMDH(Group Method of Data Handling)ネットワークを用いて,異常現象を予測する非線形ソフトセンサを開発した。このとき,予測精度を向上させるために重み係数の決定に非線形最小2乗法としてLevenberg-Marquardt法を適用した。その有効性を検証したところ,モデルの予測精度は,不安定状態を予測するモデルとしてはソフトセンサーとして許容できる精度を有していることがわかり,実装置の予測モデルとしても使用可能なレベルであると考えられる。