抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,ロボットは主に自動車産業や電気電子産業など第2次産業分野において活躍しているが,今後,農林水産業や建設業,社会福祉やサービス業のような第1次,第3次産業など異分野へのロボット進出が期待されている。農業にロボットを導入する場合,次のように多くの問題がある。まず,農作業は収穫後の調整作業などを除き,ほとんどの作業は土壌の上で育った作物に対し移動を必要とする。そのため,作業を行う機構だけでなく,何らかの移動機構を持たなければならない。屋外での移動となると,舗装されてない不整地や傾斜での移動も考慮しなければならない。さらに,ロボットを完全に隔離することは不可能で,周囲の人間の安全性も重要な問題となる。また,圃場では電源の確保も問題となる。一般に,作業用ロボットを工場に導入すると,時間あたりの製造個数が大幅に増加し売上が上昇する。一方,農業ロボットについて考えると,苗を速く植えても生長速度は決まっているため,収穫までの期間は短くならない。従って,農業をするロボットには高速で動くという性能はそれほど重要でないことが分かる。高速で動かなくて良いとすると,大きな出力の動力が必要でなくなり,その結果,小型軽量化が可能になる。安全性の観点からも,ロボットが低速,小型,軽量であることは重要であろう。本文では,ロボット向け耕うん栽培方法,移動機構と自己位置認識,耕うん・移植用作業機開発を紹介した。