抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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著者は札幌市の葉物栽培農家の農場を対象に2010年8月末から,センサーネットワークとウェアラブル端末を活用することで個別の農家における環境データと農作業者の音声を収集し,同時に,農作業と環境データとの関係を簡易に参照できるシステムを構築してきた.この試みは農作業者の行動と農地の環境データとの関係を蓄積し,その情報を発信することで,地域毎の生産者が独自に行っている高品質化に向けた取り組みなどの情報の共有を促すことや,将来的に,情報共有に基づいた農作業計画策定の可能性を検証するための第一歩と位置付けて進めてきたものである.このシステムは農業用センサーネットワークであるフィールドサーバ,農作業者の行動を取得する無線ウェアラブル端末(カメラ及びマイク)及び,データ統合・表示システムとからなり,環境データをキーとしてその変化状況と環境変化前後の農作業を振り返って表示するものである.提案システムを使うことで,一例ではあるが,白菜作付け作業の作業計画などを収集データから抽出することが可能であった.また,フィールドサーバに設置されたカメラによる定点観察からは,連作障害を避けるための作付する作物の変化が捉えられている.この情報も,地域毎の活動の発信と共有のための情報の一つとして考えることができる.本論文では,地域毎の情報の共有を促すための第一歩として開発してきた情報蓄積参照システムの詳細について述べると同時に,これまで収集してきたデータの分析結果について報告する.(著者抄録)