抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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耐干性に対する根の重要性の早期認識およびイネの根の構造の多様性は,国際稲研究所(IRRI)における干ばつ研究のための強固な基盤をもたらした。IRRIは1960年に設立され,干ばつに応答した根の成長の研究に対する大きな取り組みが,深い根の成長,粗大な節根の形成および根の引抜力法に重きを置きながら,1970年代半まで継続していた。1980年代には,根の形態と解剖に関する空中栽培研究およびline-source sprinkler法による圃場研究を一般的に実施した。根形質の遺伝学をよりよく理解するための交雑の利用は1980年代に始まった。根形質の背後にある遺伝的なさらなる特性づけを1990年代に行ない,特に根の形質QTLを選抜するために分子マーカーを利用した。畑地条件に加えて天水低地実験へのシフトは1990年代に始まり,さまざまなタイプの干ばつストレス環境および根の吸水特性に関する認識が高まった。2000年代には,干ばつに対する育種努力は,根の形質の選抜から干ばつ条件下における収量に対する直接選抜に移行した。今日(2010年代)では,根の形質に関連する2つの主な干ばつ-収量QTLを同定し,根の形質と機能に関連する遺伝子の関係マッピング表現型の検討が進行中である。現在農場レベルへのインパクトを試みている過去10年間における収量に対する直接選抜の後,根の形質が干ばつ条件下における収量の改善に実際に関与していることを検証している。(翻訳著者抄録)