抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,Content-Centric Networking(CCN)におけるRound-Trip Time(RTT)を用いたキャッシュ置き換え手法を提案する。近年,コンテンツ配信に適した新たなネットワークアーキテクチャーとしてCCNが期待されている。CCNでは,ネットワーク上の各CCNルータが中継したコンテンツをキャッシュすることにより,ユーザにおけるダウンロード時間を短縮することができる。CCNルータのキャッシュは,Least Recently Used(LRU)を基に置き換えられ,コンテンツの要求頻度に応じて保持される。しかし,要求頻度が高いコンテンツのキャッシュを近接するルータが保持している場合,キャッシングによるダウンロード時間の削減効果が小さいという問題がある。そこで本稿では,ダウンロード時間のさらなる短縮のため,RTTを用いたキャッシュ置き換え手法を提案する。提案手法では,CCNルータに備わっている,要求メッセージを転送してからコンテンツを受信するまでのRTTを計測する機能を利用する。これにより,CCNルータにおいてキャッシュ置き換えを行う際に,コンテンツの要求頻度だけでなくRTTも利用し,今後要求されたコンテンツのRTTを削減することができる。実際のネットワークトポロジを利用したシミュレーション評価により,提案手法が従来手法と比べ,ユーザのダウンロード時間を削減できることを示す。(著者抄録)