抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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地方議会の会議録は首長や議員の発言をそのまま書き起こしたテキストデータであり,複数の政治問題が複雑に絡み合っているのでそれらの関係を可視化することで内容が理解しやすくなる。本論文では,地方議会会議録コーパスに含まれる2つ以上の政治問題があり,その関係が記述されている316文を調査し,政治問題の末尾に利用される単語の品詞を分類した。その結果,それらは繰り返し利用され,政治問題の中心的な役割をする単語(主辞)であり,約9割程度が名詞であることがわかった。そこで,ランダムに選択した会議録の6263文から正規表現で議題となっている主辞を自動的に収集し,1)政治問題の有無,2)政治問題の対象範囲,3)政治問題を解決する動作主体,4)具体的問題と抽象的問題について人手で注釈付けを行った。主辞によって政治問題になりやすさが異なることが示唆されたので,主辞周辺の単語と品詞を素性とするSupport Vector Machineによる2値分類を試みたところ,F値は最大で0.7592となった。また,主辞の開始位置となる係り元を推定する手法として係り受け解析CaboChaを用いるとともに,変換に基づく誤り駆動型学習を用いて係り元の誤りを修正するTransformation規則を獲得したところ,正解率が人手による規則よりも高い0.6720となった。