抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ライフサイクル思考に基づいてバイオマス利活用を評価するための実用的な手法を確立するために,バイオマス事業のプラント建設に伴う温室効果ガス(GHG)排出量の推計方法に着目して基礎分析を行った。2種のバイオマス運用事業者からプラント建設関連のデータを入手し,物量データを用いた積み上げ法と金額データを用いた2種の産業連関法[簡略インプット-アウトプット(IO)法と詳細IO法]について,推計結果の妥当性と作業負荷量の観点から比較した。その結果,積み上げ法は,物量データの入手や加工に時間を要し,産業関連法に比べて過小な推定値となった。詳細IO法は,網羅的推計が可能であるが,GHG排出量の推計に時間を要した。簡略IO法は,平均化された推計値が得られるため,詳細IOに比べて約20%推定値が小さくなるが,作業負荷量は詳細IO法の約2%程度と小さくなった。プラント建設のGHG排出量がライフサイクル全体に与える影響について,大規模事業ではプラント建設の影響は小さいが,小規模事業ではその影響は無視できなかった。それ故,プラント建設に伴うGHG排出量の推計が必要とされるが,その推計においては網羅性の観点から産業連関法の活用が有効であると考えた。また,産業連関法において,実用性を重視した場合には,簡略IO法が有効である。