抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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古来,造船技術は人間が持ち得る技術の中でも最先端の技術であり,それは口伝と徒弟制によって近代まで営々と受け継がれてきた。本論文は,アイヌ民族のイタオマチプ(板綴り舟)を通して,古代の舟の変遷,特に準構造船の造舟技術そして木工工具の発達の歴史を解説した。アイヌ民族は,何らかの理由で鉄器文化を十分に享受できなかったため,江戸時代の後期に至っても板綴り舟の段階で造舟技術が停滞したと考えられる。逆説的には,そのお陰で,大和では疾うの昔に失われた伝統的技術技能がアイヌに温存されていたとみることも出来る。