抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリーの気象観測鉄塔に設置された超音波風速計とドップラーライダーを用いて,2013年夏季(6月~7月)に大気境界層乱流の観測を行った。観測の主目的は,上空の強く吹く風の運動量が地表に向かって輸送される過程に関係して,地表付近で風が変動する(強い風が吹く)現象を調べることである。本論では,不安定な状態での観測例を解説し,不安定時と中立に近い状態との比較を示した。不安定な状態での観測例では,超音波風速計データとドップラーライダーによる観測データのウェーブレット解析より,100秒程度以上の時間スケールをもつ上昇流が見られた。各高度のウェーブレット係数から時間高度断面図を作成し,大スケールの構造が鉛直方向にも大きな拡がりをもち,上昇流と下降流の顕著な構造が交互に出現することを明らかにした。交互に出現する上昇流と下降流の構造は,プルームの上昇流域とその後方の下降流域が一対となっている構造が連続して起こっていることに対応していると考えられる。