抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【背景】Isatidae L.は,アブラナ科の複雑で系統的に難しい属である。属はIsatis glauca Aucher ex Boissで観察され,かように難しい種と亜種の分類を作る大きな形態学的多型現象を示す。本研究の目的は,断片長多型増幅(AFLP)技術を使用してトルコのアナトリア中部に広く分布するIsatis glauca Aucher ex Boiss.の亜種の遺伝学的多様性のキャラクタリゼーションである。【結果】8つの異なるEcoRI-MseIプライマ組み合わせは,805のAFLP遺伝子座を生じた。その793(98.5%)は9つの異なる個体群を代表する67の系統において多様であった。AFLPによって得たデータを個体群遺伝学のためにGDA(遺伝学的データ解析)とSTRUCTURE(版2.3.3)ソフトウェアプログラムを用いて計算した。多様な遺伝子座の平均比率(P),対立遺伝子の平均数(A),独特な対立遺伝子の数(U)と遺伝子多様性の平均値(He)は,それぞれ0.59,1.59,20と0.23であった。コアンセストリー係数(θ)は,0.24であった。Kの最適数は,7として同定した。主成分分析(PCA)は,総遺伝学的変動の85.61%を説明した。【結論】Isatis glauca亜種個体群は,高水準の遺伝的多様性を示した。AFLP解析は高多型現象と分化型亜種が,集団遺伝学的研究のための簡便に使用できることを明らかにした。非類似性マトリクスに基づく主座標分析(PCoA),UPGMA法によって描いた系統樹とSTRUCTUREクラスタ分析は,首尾よく系統を識別した。系統は,個体群AA,AB,E,KとSの特徴的な集団構造を形成した。個体群AG1とAG2は,類似の遺伝学的内容があると思われた。さらに,両方の個体群に,いくつかの雑種の個体が観察された。系統は個体群AIとANP両方とも特徴的な個体群構造を形成するわけではなかった。結果的に,Ankara地方は種Isatis glauca Aucher ex Boiss.を生じた地域であった。(翻訳著者抄録)