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J-GLOBAL ID：201402232747065926   整理番号：14A0166155

水稲種子の水分含量を低下させることによる温湯消毒時の高温耐性の向上

Improvement of Tolerance to Heat Stress Given during Hot Water Disinfection of Rice Seeds by Reducing their Water Contents

著者 (6件)： 金勝一樹 (東京農工大学農学部) ,  三田村芳樹 (東京農工大学農学部) ,  岡崎直人 (東京農工大学農学部) ,  佐野直人 (東京農工大学農学部) ,  山田哲也 (東京農工大学農学部) ,  村田和優 (富山県農林水産総合技術センター農業研究所)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 82  号： 4  ページ： 397-401 (J-STAGE)  発行年： 2013年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水稲種子の温湯消毒法は,化学農薬を使用しないクリーンな農業技術である.この消毒法の防除効果を向上させるためには,できるだけ高温で処理することが重要である.そのためには多くの品種において種子の高温耐性を強化する必要がある.本研究では,種子の水分含量を低下させることによる高温ストレス耐性の変化を調査した.それぞれ乾もみの水分含量が14.7%および15.0%の「日本晴」と「こがねもち」の種子を66°Cで10分間処理すると発芽率は90%を大きく下回った.これに対して種子の水分含量を9~10%程度まで低下させておくと,どちらの品種の種子も同じ温湯処理条件で90%以上の発芽率を示した.さらに,種子の水分含量低下によるこのような発芽率の向上効果は,「ひとめぼれ」や酒米品種である「富の香」の種子でも認められた.以上のことから,温湯消毒を行う前に種子を乾燥させることは,高温耐性の改善に効果的であることが示唆された.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  *種子 ,  含水量 ,  *消毒 ,  *耐熱性 ,  農薬 ,  科学技術 ,  *効果 ,  品種 ,  暑熱ストレス ,  耐性 ,  害虫防除 ,  比率 ,  乾燥 ,  前処理 ,  農業技術 ,  発芽率 ,  防除効果 ,  *温湯処理 ,  予乾
準シソーラス用語： ストレス耐性 ,  *温湯消毒 ,  化学農薬 ,  高温ストレス ,  *高温耐性 ,  水分含量 ,  前乾燥処理 ,  病害虫防除

分類 (2件)： 栽培的防除  (FC05020Q) ,  稲作  (FC03020C)

引用文献 (11件)：

• 1) Ballesteros, D. and C. Walters 2011. Detailed characterization of mechanical properties and molecular mobility within dry seed glasses : relevance to the physiology of dry biological systems. Plant J. 68 : 607-619.
• 2) 江口直樹・山下亮・武田和男・赤沼礼一 2000. 温湯処理機による水稲種子伝染性病害の防除. 関東東山病害虫研究会報告 47 : 27-29.
• 3) 濱田晃次・三田村芳樹・佐野直人・山田哲也・金勝一樹 2011. 温湯消毒時における水稲品種「ひとめぼれ」の種子の高温耐性の解析. 日作紀 80 : 354-359.
• 4) Harrington, J.F. 1973 Viability : rules of thumb. Seed ecology. Ed. W. Heydecker. Butterworths, London. 251-263.
• 5) 早坂剛・石黒清秀・渋谷圭治・生井恒雄 2001. 数種のイネ種子伝染性病害を対象とした温湯種子消毒.日植病報 67 : 26-32.

タイトルに関連する用語 (5件)： 水 ,  稲種子 ,  水分含量 ,  温湯消毒 ,  高温耐性