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J-GLOBAL ID：201402237107606183   整理番号：14A0132023

乾燥ヒジキの水戻し処理液として酢酸溶液あるいは炭酸水素ナトリウム溶液を使用した場合の残存ヒ素量について

Effects of Acetic Acid and Sodium Hydrogen Carbonate on Arsenic Diminution in Dried Hijiki, Sargassum fusiforme, during Pre-cooking Water-Soaking

著者 (2件)： SUGAWA-KATAYAMA Yohko (Osaka Aoyama Univ., Osaka) ,  KATAYAMA Masayuki (Osaka Aoyama Univ., Osaka)
資料名： 日本家政学会誌  (Journal of Home Economics of Japan)
巻： 65  号： 1  ページ： 21-26  発行年： 2014年01月15日 
JST資料番号： F0763A  ISSN： 0913-5227  CODEN： NKGAEB  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 乾燥ヒジキ(市販相当品)試料に30倍量の4%酢酸溶液あるいは4%炭酸水素ナトリウム溶液を加えて,0°C,30°C,60°C,90°Cの各温度にて1時間,3時間,6時間孵置した後,急速減圧濾過によって残渣部分と溶液部分とに分画した。各画分のヒ素含有量を熱中性子放射化分析によって定量した。乾燥ヒジキ中のヒ素含有量は89.1±6.4μgAs/g乾燥ヒジキ試料(n=6)のものを用いた。4%酢酸溶液にて0°Cで1時間孵置したものでは37%のヒ素が除去され,6時間後には66%が除去された。温度の上昇とともに除去率は大きくなり,90°Cで3時間後には82%のヒ素が除去された。4%炭酸水素ナトリウム溶液では,0°Cで1時間孵置したもので13%のヒ素が除去されたにすぎず,6時間後でも56%が残存していた。しかし,高温になるにつれて除去率は上昇し,60°C以上では6時間孵置すると,残存率が13~15%と酢酸溶液よりもヒ素の残存量が減少した。4%酢酸溶液と4%炭酸水素ナトリウム溶液におけるヒ素残存率の相違は,ヒジキ組織中のヒ素の分布が不均一であること,および組織への水の浸透速度や浸透部分が不均等であることに起因しているものと推定される。乾燥ヒジキおよび水膨潤ヒジキの凍結割断切片の走査型電子顕微鏡像(図1,2)はこの推定が成立することを示唆している。(著者抄録)

シソーラス用語： *ホンダワラ科 ,  乾燥食品 ,  調理 ,  炭酸水素ナトリウム ,  水溶液 ,  *ヒ素 ,  残留分析 ,  比率 ,  食品分析 ,  安全性 ,  食品衛生 ,  食品汚染 ,  脂肪酸 ,  食品安全性 ,  *ヒジキ ,  *隠花植物 ,  薬物
準シソーラス用語： 除去率 ,  水戻し

分類 (2件)： 海藻類  (FJ13030N) ,  食品の汚染  (FJ01053P)

物質索引 (1件)： 酢酸

引用文献 (11件)：

• 1) Yoshida T.; Yoshinaga K.; Nakajima Y. Check list of marine algae of Japan (Revised in 2000). Jpn. J. Phycol. (Sôrui), 2000, vol.48, p.113-166
• 2) Kawashima, T.; Yamamoto, T.; Koda, Y. Neutron activation analysis of Japanese seaweeds. J. Chem Soc Jpn. 1983, vol.1983, p.368-37.
• 3) Jin, K. Arsenic Concentrations in Sea Algae Produced in Hokkaido-Determination of Total Arsenic and Differential Determination of Inorganic Arsenite and Arsenate, Methylarsonate and Dimethylarsinate. Hokkaido Eiken Syouhou (Rep. Hokkaido Inst. Publ. Health). 1983, vol.33, p.21-27
• 4) Suzuki, Y.; Tanusi, S. “15th group-ALGAE”. Table of Trace Element Contents in Japanese Foodstuffs. Y. Suzuki and S. Tanusi, ed. (Tokyo) Dai-ichi Shuppan, 1993, p.152-153 (in Japanese)
• 5) Sugawa-Katayama, Y.; Katayama, M.; Arikawa, Y.; Yamamoto, Y.; Sawada, R.; Nakano, Y. Diminution of the arsenic level in Hijiki, Sargassum fusiforme (Harvey) Setchell, through pre-cooking treatment. Trace Nutrients Research. 2005, vol.22, p.107-109

タイトルに関連する用語 (8件)： ヒジキ ,  水 ,  戻し ,  酢酸 ,  溶液 ,  炭酸水素ナトリウム ,  残存 ,  ヒ素