抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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可測空間が与えられたとき,その上で定義される測度として有界非負可測関数からなる集合を考える。確率変数からなる空間をベクトル空間として考え,有界非負可測関数からなる集合の元にベクトル空間上で定義される有界非負可測関数を掛けることで,測度空間上での平行移動を定義する。このとき,可測関数に非負可測関数を掛けたものは再び可測関数になるという事実とRadon-Nikodymの定理により,測度空間はアファイン空間となる。アファイン空間は平坦であり,自然な座標系としてアファイン座標系をもつ。このアファイン座標系に基づいて測度空間上で情報幾何学を展開することができる。アファイン空間としての有界非負可測関数の集合の元である指示関数を原点として選ぶことにする。本研究では,このようにして得られるτ-情報幾何学の枠組を与える。この枠組では,例えばFisher計量は平行移動に関する不変量であることが示される。また,甘利・長岡による情報幾何学との相違点についても述べる。特に,τ-情報幾何学では,α-接続のパラメータαの意味と役割を明確に与えることができる。つまり,α-接続に現れるパラメータαが平行移動を表していることが明らかとなる。(著者抄録)