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J-GLOBAL ID:201402239916224120   整理番号:14A1467153

エゾシカの高密度化が食糞性コガネムシ群集に与える影響

Impacts of High Density of Sika Deer (Cervus nippon yesoensis) on Dung Beetle Community
著者 (3件):
資料名:
巻: 58  号:ページ: 269-274 (J-STAGE)  発行年: 2014年 
JST資料番号: F0918A  ISSN: 0021-4914  CODEN: NIPTAR  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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有蹄類の個体数増大による糞量の増加や植生の改変が糞虫群集に及ぼす影響についての研究は少なく,統一的な結論は得られていない。そこで,エゾシカが高密度に生息する洞爺湖中島と生息密度が低い洞爺湖湖畔地域の森林内で糞虫を採集し,エゾシカの高密度化がもたらす糞虫群集の個体数,種多様性,種構成の変化について,その要因を糞量増加と植生改変に着目して検証した。その結果,中島と湖畔合わせて3科7属9種2,351個体の糞虫が採集された。採集された糞虫の個体数は,中島が湖畔に比べ有意に多かった。しかし,糞虫の種数と多様度指数について,エゾシカが高密度に生息する中島と低密度の湖畔での有意な差が認められなかった。また,NMDS(非計量多次元尺度法)を用いて中島と湖畔の糞虫群集の種構成を比較したところ,中島と湖畔の糞虫群集の種構成は互いに異なった。中島の糞虫群集はマエカドコエンマコガネ,コマグソコガネ,マグソコガネにより特徴づけられ,湖畔の糞虫群集はセンチコガネとツノコガネにより特徴づけられた。これらの結果から,中島におけるシカの高密度化に伴う糞量増加と採食による植生改変は,糞虫の個体数増加や種構成の違いをもたらし糞虫群集を変化させている可能性が高いと考えられた。したがって,糞虫群集はエゾシカの高密度化に伴う生態系改変の指標生物として有用であることを示唆された。
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分類 (3件):
分類
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生態系  ,  個体群生態学  ,  森林生物学一般 
引用文献 (34件):
  • Andresen, E. (2008) Dung beetle assemblages in primary forest and disturbed habitats in a tropical dry forest landscape in western Mexico. J. Insect. Conserv. 12: 639–650.
  • Andresen, E. and S. G. W. Laurance (2007) Possible indirect effects of mammal hunting on dung beetle assemblages in Panama. Biotropica 39 (1): 141–146.
  • Carpio, C., D. A. Donoso, G. Ramón and O. Dangles (2009) Short term response of dung beetle communities to disturbance by road construction in the Ecuadorian Amazon. Ann. Soc. Entomol. Fr. 45 (4): 455–469.
  • Culot, L., E. Bovy, F. Z. Vaz-de-Mello, R. Guevara and M. Galetti (2013) Selective defaunation affects dung beetle communities in continuous Atlantic rainforest. Biol. Conserv. 163: 79–89.
  • Davis, A. J., J. Holloway, H. Huijbregts, J. Krikken, A. H. Kirk-Spriggs and S. L. Sutton (2001) Dung beetles as indicators of change in the forests of northern Borneo. J. Appl. Ecol. 38: 593–616.
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