抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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太陽光発電自体は,故障が少なく耐用年数が長い上に場所を選ばず,再生可能電源の中で優れていることは確かであるが,日本は晴天日数が少なく,コスト当たりの発電量において国際的に不利な地理的条件にある。さらに,降水の源となる雲は,太陽光を遮断・散乱させ,地表面での日射量を低減させる。その結果,日本での太陽光発電の稼働率は低くならざるを得ない。また,雲による発電量の変動を平準化するためのグリッド化も国土条件からその効果には制約があり,電力の需給調整を低コストで行うシステムの開発が太陽光発電の本格化に伴って大きな課題となる。また,温暖化によって強大化する台風の来襲は,洋上風力発電に対して大きな制約を加える。安定・高品質かつ低コストで安全・クリーンな電力確保は最重要課題であるが,日本の国情から電力源の柱をどれか1つにすることは難しく,火力の効率化とクリーン化や安全性を確保した原子力などを含めて,様々な電源と蓄電・送配電を組み合わせた,その時々の状況に応じた最大多数の最大幸福的でベストミックス技術が必要であり,安易な競争原理や情緒に陥らずに築きあげていくことが大きな課題である。