抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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エストニアでは15歳以上の国民に電子署名が可能なICチップ内蔵のICカード取得が義務付けられ,2007年の国会議員選挙からインターネット投票が実施されている。本論文では,2組の公開鍵と秘密鍵を用意してRSA暗号を用いる二重鍵インターネット投票を解説し,ExcelとVBA(Visual Basic for Applications)を用いてシミュレーションを行った。まず,投票者は候補者名を乱数で変換して第1の公開鍵で暗号化し,投票者名を入れて第2の秘密鍵で署名するので選挙管理委員会では第2の公開鍵で復号化して,投票が有効なことを確認できる。また,乱数化した候補者名と乱数を第1の秘密鍵で復号化し,乱数を除去して候補者名を文字化することで開票できることを説明した。次に,投票者が秘密鍵を用いないブラインド署名によるインターネット投票は本人確認が不完全になる可能性があること,及び他者の署名後に乱数を除去して投票する手間がかかることを論じた。実際に,1)素数の生成,2)公開鍵の作成,3)秘密鍵の作成に関するVBAプログラムを示した。また,Excelによって候補者名の暗号化,投票者名の署名,投票者の確認,及び開票する手順を説明して二重鍵インターネット投票の可能性を論じた。