抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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雑穀の有効利用を目的として,小麦粉の一部を10%から40%まで段階的に4種類の雑穀で代替したうどんについて破断特性を測定した。雑穀は,ホワイトソルガム,キノア,うるちあわ,もちあわを使用した。雑穀で代替したうどんは,いずれも破断応力と破断エネルギーは低下する傾向がみられた。殊に30%以上のもちあわ代替ではコントロールに比し,有意に破断応力と破断エネルギーが低下した。ホワイトソルガムは破断応力および破断エネルギーについて,10%と40%代替間では有意差が認められた。コントロールと比較すると,30%以上の代替で破断応力と破断エネルギーについて有意に低下がみられた。うるちあわは10%と20%代替で,破断応力と破断エネルギーの平均値が最もコントロールに近い値であったが,30%以上の代替では有意に低下がみられた。しかし,キノアは代替量の増加による破断応力と破断エネルギーの低下が少ない傾向にあり,代替量の変化による物性値に有意差は認められなかった。40%代替では,破断応力はコントロールと比較してキノア以外の雑穀については有意に低下したが,キノアについては有意差が認められなかった。また破断エネルギーについてはコントロールともちあわ40%の間に有意に低下が認められた。破断測定結果からは,キノアが一番実用化の可能性が高いと考えられた。官能評価は,コントロールと小麦粉を各雑穀で40%代替して調製したうどんについて行った。硬さ,粘弾性の項目についてはホワイトソルガムを除いてどの雑穀の場合もコントロールに比べて有意に硬さと粘弾性が低下した。ホワイトソルガムは,コントロールに比べて有意になめらかさが低下したが,他の項目では有意差が認められず,官能評価の面からは一番実用化の可能性が高いと考えられた。(著者抄録)