抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Abernathy-Utterbackモデル(A-Uモデル)はイノベーション研究に多大のインパクトを与え,多くの研究者に採用されてきた。多くの研究がAbernathyとUtterback(1978年)を引用したが,ドミナントデザインのアイデアは同モデルでは明示的に示されてない。かくて,AbernathyとUtterback(1978年)で用いられたモデルは我々がイメージするA-Uモデルとは異なる。多くの研究者が採用したA-Uモデルは,実際は3つの重要な論文,UtterbackとAbernathy(1975年),AbernathyとUtterback(1978年),およびAbernathy(1978年)の蓄積を通して定式化された。A-Uモデルは最後にAbernathy(1978年)によって完成され,我々がイメージするA-Uモデルとなった。だがA-Uモデルを大いに有名にしたTeece(1986年)とUtterback(1994年)は,AbernathyとUtterback(1978年)のモデルを完成モデルとして引用した。これが再引用され,A-UモデルはAbernathyとUtterback(1978年)のモデルと同じとする誤認が普及した。AbernathyとUtterback(1978年)の原論文は,表題ページの前にA-Uモデルの図を独立して紹介した奇妙な編集である。その上論文中には同図に対する説明も言及もない。実際にこれら論文を引用する多くの研究者はこの事実に気づかない。(翻訳著者抄録)