抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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チェリャビンスク火球は車載カメラを含む多くのモニターカメラによって撮影され,その画像がインターネット上に公開されている。我々はその中の一つを解析し,明るさと色の時間変化を調べた。結果は次の通りである。(a)光エネルギーのほとんどは1~2秒間のフレア(光度が急激に増大する現象)で放射された;(b)フレア以前の放射は黒体放射ではない;(c)フレア時のスペクトルは3500Kの黒体放射と矛盾しない;(d)3500Kの黒体放射を仮定すると全波長にわたって単位時間に放射されるエネルギーは最大で1.0×10
15Wであった;(e)全放射エネルギーから推定される衝突エネルギーは1.9×10
15J(TNT爆薬450ktonのエネルギーに相当)であった。また,(d)の放射をする黒体の面積は120km
2であり,火球の軌跡に沿った半径1km,長さ20kmの円柱の表面からの放射が考えられる。(著者抄録)