サイバーフィジカルシステム(CPS)の概要と,最近の動向について述べた。学術的に議論されているCPSは,リアルタイムシステムとセンサネットワークの発展形が多い。一方,国内の動向としては,クラウドコンピューティングやビッグデータ,ユビキタスコンピューティング,IoT(Internet of Things)などを取り入れたCPSが議論されている。CPSを学問として確立するためには,要素技術の体系化が至上命題となる。CPSの要素技術として,リアルタイムシステム,組込みシステム,制御システム,センサネットワーク,及び検証技術を提示し,解説した。