抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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モリブデン(Mo)は高融点金属として主として高温部材に利用されるが,ある温度(一般的に1273K)以上では再結晶による脆化が生じることが知られている。これは,脆弱な結晶粒界が再結晶によって顕著となるためであり,その対応として炭素あるいはチタンやジルコニウムのような活性金属の添加がなされている。本研究においては,この結晶粒界に関係する結晶粒度に着目しその機械的性質への影響を調べた。供試材としてMo-0.5Ti-0.08Zr-C(TZM)および純Moの板を用いた。TZMについては1873K-1.8ksと2073K-1.8ks,純Moについては1773K-3.6ksの熱処理を実施した。また,純Moについてはグラファイト中での真空熱処理(1373K-3.6ks)も実施した。これらのサンプルについて結晶粒の観察,三点曲げ試験および破面観察を実施した。これらの実験から,TZMにおいては高い温度での熱処理が結晶粒の粗大化をもたらし,粒界強さを低下させることを明らかにした。また,炭素化処理はTZMと同等の効果をもたらすことを明らかにした。