抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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集合住宅の断熱性能と暖房エネルギー消費量の観点から,既存および新築の集合住宅における環境性能の実態とその評価法及び結果への建築的対応について報告した。1)既存集合住宅の実態:札幌市の事例ではエネルギー消費量は断熱仕様,住戸の位置等の断熱性能の差に加えて居住者の使い方の影響が大きい。2)新築集合住宅の実態:CASBEE札幌による評価結果は住居部分の性能向上を示すが,まだ不十分と言える。3)代表的な集合住宅における暖房負荷低減効果:中間階の標準世帯・共働き世帯・高齢世帯モデルを対象に試算を行った結果,住戸位置や季節変動の影響は大きいものの,断熱材,複層ガラス,換気方式,庇の有無,暖房設定温度など建築的配慮や暮らし方などにより,暖房負荷の大幅な低減が可能となることが判った。