抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
愛知県三河山間地において,強度伐採を実施した施業地で下層植生の回復状況を調査した。また,植生帯の異なる3箇所のヒノキ人工林で強度伐採の有無による下層植生の違いやニホンジカ等草食獣の利用状況を調査した。その結果,強度伐採を実施した事業地では,施業実施2年後で下層植生の出現種数がほぼすべての場所で増加していた。群落高は増加する事業地と変化がほとんどない事業地があった。また,3箇所の強度伐採を実施したヒノキ人工林では,植被率や平均群落高は対照区,間伐区,海苔網区の順で大きくなった。草食動物による間伐区の利用では,豊根と豊田ではニホンジカが,新城ではニホンカモシカが多く確認され,撮影頻度は豊根,豊田,新城の順であった。これらのことから,強度伐採の効果により下層植生の増大および種多様性回復することが示された。また,間伐により植生回復した場所には,草食動物が採食に現れ,密度が高い地域では樹高成長が抑制されていたことから,間伐の効果を発揮させるためには,防除柵の設置や草食動物の個体数調整などが必須であると考えられた。(著者抄録)