抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,希釈ヒト血漿から低存在量蛋白質の選択的濃縮のためのDNAアプタマーで官能化した新規固相マイクロ抽出(SPME)被覆について記述した。本アプローチは,ステンレス鋼ロッド上に親水性高分子ポリ(アクリロニトリル-co-マレイン酸)(PANCMA)で作製したエレクトロスピニング極細繊維上へのアプタマー配位子の共有結合固定化に基づいた。開発Apt-SPMEプローブによる選択的抽出のためのモデル蛋白質として血漿蛋白質のヒトα-トロンビンを使用し,液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析(LC-MS/MS)を用いて検出を行った。SPMEプローブはトロンビンの抽出で高選択的捕捉,良好な結合能力,高い安定性及び良好な再現性を示した。他の精製無しで20倍希釈ヒト血漿試料からのトロンビンの直接抽出に蛋白質選択的プローブを使用した。LC-MS/MSと結合したApt-SPME法は,良好な相関係数(R
2=0.9923)で希釈ヒト血漿中で0.5~50nMの良好な線形ダイナミックレンジを示し,提案方法の検出限界が0.30nMであることを見出した。最後に,LC-MS/MS法と結合したApt-SPMEは臨床ヒト血漿試料中のトロンビンの定量に成功裏に利用された。本方法の一つの欠点は標準溶液に比べて未希釈ヒト血漿での効率の低下であった。それにもかかわらず,この新しいアプタマー親和性ベースSPMEプローブは,インビボ又はエキソビボのいずれかの複雑な試料からの所与の標的蛋白質の選択的濃縮の可能性を開いた。Copyright 2014 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.