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J-GLOBAL ID:201402268014142422   整理番号:14A0957334

水稲種子の休眠性と発芽能力に及ぼす石灰窒素に含まれるシアナミドの影響

Effects of Cyanamide Contained in Lime Nitrogen on Seed Dormancy and Germination ability of Rice (Oryza sativa L.)
著者 (4件):
資料名:
巻: 83  号:ページ: 223-231 (J-STAGE)  発行年: 2014年 
JST資料番号: G0811A  ISSN: 0011-1848  CODEN: NISAAJ  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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漏生イネ防除技術の開発に資するために,インド型品種「タカナリ」と日本型品種「萌えみのり」の種子を,石灰窒素に水を加えて調製したシアナミドを含む水溶液 (CS) に浸漬し (CS処理) ,その後に発芽試験を行うことで,種子休眠性と発芽能力に及ぼす石灰窒素の影響を検討した.15°C条件で5日間のCS処理を施すと,両品種とも置床後20日目の発芽率は,CS中のシアナミド濃度が170~340 mg L-1の場合に高く,340 mg L-1を超えると次第に低くなった.また,CS中のシアナミド濃度が3140~3377 mg L-1の場合,置床後20日目の発芽率は,0.5~3日間のいずれかのCS処理期間で高く,その期間を超えると低くなった.これらのことから,石灰窒素は,処理量や処理期間に応じて水稲種子に対して休眠覚醒効果とそれに続く発芽阻害効果を持つことが明らかになった.こうした石灰窒素の特性から,水稲収穫後の石灰窒素散布は,圃場に残留した種子を休眠覚醒させて冬季に種子が死滅しやすくなる,あるいは種子の発芽能力自体を消失させる効果を有することが示唆され,漏生イネ防除に利用できる可能性が示された.CSの影響の程度には品種間差異があり,また同一品種でも用いる種子の生産年次や休眠程度によって差異があったことから,今後,圃場レベルの石灰窒素を利用した漏生イネ防除技術を検討する上で留意する必要があると考えられた.(著者抄録)
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分類 (1件):
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稲作 
引用文献 (32件):
  • 1) Amberger, A. 2013. Cyanamide in plant metabolism. Int. Jour. Plant Physiol. Biochem. 5: 1-10.
  • 2) Guevara, E., Victor, M.J., Herrera, J. and Bangerth, F. 2008. Effect of hydrogen cyanamide on the endogenous hormonal content of pea seedlings (Pisum sativum L.). Braz. J. Plant Physiol. 20: 159-163.
  • 3) 畠山俊彦・松本眞一・眞崎聡・加藤武光 1995. 登熟期の気象条件と水稲の穂発芽性. 日作東北支報. 38: 71-72.
  • 4) 井辺時雄・赤間芳洋・中根晃・羽田丈夫・伊勢一男・安東郁男・内山田博士・中川宣興・古舘宏・堀末登・能登正司・藤田米一・木村健治・森宏一・高柳謙治・上原泰樹・石坂昇助・中川原捷洋・山田利昭・古賀義昭 2004. 多用途向き多収水稲品種「タカナリ」. 作物研研報 5: 35-51.
  • 5) 井上克弘・東俊雄・山崎欣多 1970. 休眠覚醒利用によるノビエ防除に関する研究 (第 1 報) 呼吸阻害剤および呼吸阻害性ガスの休眠覚醒作用. 土肥誌 41: 377-382.
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