抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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デジタル信号処理とコヒーレントな光検出法を組み合わせたコヒーレントな光直交周波数分割多重(CO-OFDM)システムは,将来における長距離光伝送のための有望な技術と考えられている。また,偏光モード分散(PMD)が高速光伝送に関する基本的な障壁と考えられてきた。最近,長距離CO-OFDMシステムにおけるPMDの効果を示す幾つかの研究例が報告されている。本稿では,シングルモード・ファイバを用いた長距離伝送におけるコヒーレントな光直交周波数分割多重(CO-OFDM)システムに関する2次の偏波モード分散(PMD)の効果を詳細に解析した結果を報告する。先ず,PMDエミュレータ回路を含むCO-OFDMシステムのモデルを考える。次に,PMDの2次の効果に関する数学的解析法の手順を示し,モンテ・カルロ・シミュレーションを試みた。2次のPMDによる影響を受けたOFDM信号の時間インパルス応答に関する閉形式表現を示す。解析結果とシミュレーションによる結果から,偏光に依存する色分散(PCD)と比較して,CO-OFDMシステムの性能は,主にPCDによって誘起される位相ノイズを緩和する偏光解消率(DR)によって影響を受け,PCDによって引き起こされる弊害は無視できることが分かった。800kmのファイバー・リンクにおいて,DRが30ピコ秒の場合,システムのQ値は23.2dBとなり,DRのない場合に比べて約1.3dB以上改善されることが分かった。