抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Distributed Mode Loudspeaker(DML)は,英国のNew Transducers Limited(NXT社)により提案されているパネル型スピーカの実装方法のひとつであり,平板のダイアフラムを駆動素子(エキサイタ)が駆動し曲げ振動を起こすことによって音を放射する。DMLが放射する音場をシミュレーションし,より理想的に設計するためにもDMLの振動解析は不可欠である。本研究ではDMLを平板(薄板)としてモデル化し,板曲げ要素の有限要素法を適用することでその振動を解析した。まず,著者らの先行研究で問題点であった振動板の支持条件(平板の曲げ振動の境界条件)を見直し,一方向の平行バネと二方向の回転バネを用いた新たな機械インピーダンスで近似する解析を試みた。その結果,先行研究で得られた計算値より高次の共振周波数の振幅は抑えられたが実測値に近づくことはなかった。次に,振動板の支持条件として平板の境界が三次元弾性体で支えられているという条件を採用し,平板の曲げ振動場と三次元弾性体の振動との振動連成解析を行った。その結果,先行研究で得られた計算値より低次の共振周波数が上昇し,低域側の解析値が実測値に近づく結果が得られた。さらに,DMLのエンクロージャ内部の音場を一様な音場であると仮定した,平板の曲げ振動場との音響振動連成解析を行った。その結果,平板の曲げ振動場のみの解析結果に比べて低次の共振周波数のみがさらに上昇し,先行研究で得られた計算値よりも実測値に近づく結果が得られた。(著者抄録)