抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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分子接合の熱電応答は最近実験で観測されたように(例えばMalen J A等2009Nano Lett.103406)大きな変動を示す。これらは電極における最高被占軌道(HOMO)とFermi準位間のエネルギーアラインメントの変動に原因がある。HOMO準位をとおる共鳴輸送を仮定してこれらの変動を解析することにより,本稿では,HOMO準位における変動が熱電力で観測された変動を考慮できず,非平衡Green関数法を用いて得た熱-電圧分布が実験で得た値と異なることを示した。理論と実験間のこの不一致は計算法に固有にビルトインされた準位広がりによるものであり,準位広がりより小さいエネルギースケール上の透過変動を無視したためであることを示した。この無視の透過に与える影響は弱いにもかかわらず,それは計算した熱電力に大きく影響した。この不一致を修正するために,開放量子系法を導入し,それを用いて熱電力とその変動を計算した。熱電力における変動の大きさとこの分布の定性的形式の両方を考慮して,それらがHOMO-Fermi準位オフセットだけでなく,分子と電極間の接触点における局所状態密度の変動にも起因することを示した。(翻訳著者抄録)