抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1970年代後半は,国の太陽エネルギー技術開発プロジェクトが「サンシャイン計画」の名のもとに始まり,国を挙げて太陽エネルギー利用の技術開発に取り組み,新しい産業の創成に期待が膨らんだ時代であった。1980年は,エネルギー資源の乏しい日本が,無限でクリーンな太陽エネルギー利用に取り組み始めた記念すべき年だったのだが,皮肉にもこの年を境に太陽熱温水器の販売量は,ピークから急な坂道を転げ落ちることになる。他方,太陽光発電は,灯台など官公庁向け独立電源の市場から民間需要への期待が膨らんできた。1980年代も中盤に差し掛かるとソーラーシステムの市場の縮小が顕著になり,産業界の関心は太陽光や風力発電産業が本命とする系統連系用システムの需要開発へと向かう準備を始めた。1980年代の太陽エネルギー産業は,太陽熱から太陽光や風力発電に象徴される自然エネルギー発電の時代へ移る,いわば”谷間”のような10年であった。