抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パルプおよび製紙工場では大量の有機廃棄物が生成し,これはメタンの形態で再生エネルギーに変換できる。工場廃水の嫌気性処理は広く可能であるが,通常その適用性は選択された一部の流れに対してのみである。フルスケール反応器でのCOD除去率は30~90%で,メタン収率は除去されたCOD1kgあたり0.30~0.40m
3である。最も高いCOD除去率が化学パルプ廃水(75~90%)と製紙工場廃水(60~80%)で得られている。多くの実験室とパイロットスケール研究は一般的認知に反して,他のほとんど工場廃水もある程度嫌気的に処理可能であることを示した。白化処理水等の消化が難しい流れに対しても嫌気性処理前に希釈の程度によって15~90%のCOD除去率が得られている。多様な基質を含む各種流れの共消化が毒性を低減し,ロバスト性の高い微生物群集が悪条件に順応する可能性がある。それらの群集は毒性ショック負荷あるいは一時的有機過負荷等のストレス状況に耐性があるが,未順応群集によるプロセス撹乱が起きることもある。従って,阻害物質あるいは毒物濃度の高い廃水の嫌気性処理は始めに数週間から数か月も続く順応/適応期間が必要になる。微生物の順応/適応と共消化の基礎的プロセスへの考察を得るために,将来の研究は廃水組成,反応器運転と微生物群集動力学の関係に焦点をあてるべきである。微生物資源を設計と管理能力はまだ未利用である。廃水処理と異なり,工場のバイオスラッジ(廃棄活性スラッジ)と一次スラッジの嫌気性消化はまだ初期段階である。この研究は複雑な有機物の迅速な加水分解,スラッジ滞留時間の短縮,それらの結果としての小さいスラッジ消化槽の開発を可能にする効率的な前処理法の開発へ主に焦点をあてている。以前の実験研究はパルプおよび製紙工場からの前処理のないバイオスラッジの嫌気性消化性は大きく変化し,揮発性固体(VS)除去率が21~55%,固有メタン収率が40~200ml/g供給VSの範囲であることを示している。Copyright 2014 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.