抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気機器用材料としての銅合金には,導電性だけでなく高い強度が求められる場合が多い。しかしながら,合金化による高強度化においては導電率の低下を伴う課題がある。本研究においては,近年開発されたCu-Ni-Co-Siに着目しその強化機構を解明することを目的とした。Cu-1.0Ni-1.0Co-0.5Si,Cu-1.4Ni-0.6Co-0.5SiおよびCu-2.0Ni-0.5Si合金を溶製し,均質化処理後に圧下率90%の冷間圧延を実施した。さらに所定の時効を含む熱処理を実施してサンプルを調製した。結晶粒度を15μmに統一した。これらのサンプルについて硬さ測定,引張試験,導電率測定,X線回折による転位密度測定,TEMによる金属組織観察ならびにEDSによる元素分析を実施した。これらの実験から,Co量の増加とともに引張強さと導電率はいずれも上昇することを明らかにし,強度の向上はCo添加による析出物の緻密な分散に起因する転位密度の増加によるものと推定した。