抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
礫層の上部に砂層を重ねた単純な土層地盤では,土粒子の大きさに起因する砂層と礫層の保水性(毛管力)の違いにより,地表面から浸潤してきた水は境界面の上部で捕捉され,集積する。砂礫層の境界面に傾斜を設けると,集積した水は砂層内を傾斜方向に流下し排水される。その結果,境界面以深の領域は一定の範囲にわたって水の浸入から保護される。この砂層と礫層を重ねた単純な土層地盤にみられる浸潤水の遮断・排水機能を,土のキャピラリーバリア(Capillary barrier of soil:CB)と呼ぶ。本研究では,高度な浸潤水の遮断・排水機能を有する土層地盤を導入して,危険な廃棄物あるいは低レベルの放射性廃棄物を安全に管理するための盛土形式の廃棄物処理方法を提案する。廃棄物の処理においては,拡散防止の観点から,雨水と地下水の遮断・排水が必須となることから,CBによるすぐれた浸潤水の遮断・排水機能を利用し,廃棄物等の貯蔵管理に適用しようとするものである。盛土形式の廃棄物処理施設は,表層部に敷設した上部CB被覆層により降雨による浸潤水を遮断するとともに,万が一に浸潤が生じた場合,底部CB排水層により貯蔵廃棄物中を通過してくる土中水を安全に集水し,排水できる二重の安全構造になっている。盛土形式であるため,地下水の流入はなく,周囲地盤への2次拡散の懸念がない。(著者抄録)