抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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小型風車に多い翼のピッチ角が固定された風車では,風車の出力は回転数に依存する。出力が最大となる回転数は風速により異なり,風速が大きくなるほど回転数も大きくなる。このような出力特性を持つ風車を,変動する風のもとで運転するとき,風車からなるべく多くの出力を引き出すには風速に合わせて回転数を適切に調整しなければならない。そのため,制御器には風速の変化に応じて翼に掛ける負荷を適切に調整し,出力が最大となる回転数になるように動作することが求められる(最適制御)。また,定格風速を超える高風速時には出力を抑制することが求められる(ストール制御)。本文では固定ピッチ翼風車をストール制御するときに必要な制御器の応答時間について検討した。不安定領域で行われるストール制御では,振動することなく安定に制御するためには制御器の応答性は重要である。制御器に求められる応答性について翼のトルク特性より見積もった。高風速時(10m/s以上)の風の変動を20%程度と想定すると,トルクの増加は1.6~2.2倍になると予想される。この結果,風速の急な増加に対しても風車を安定に制御するためには,発電機は定格トルクの,余裕を見て,2.5倍程度のトルクを発生できればよいと見積もれる。