抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Long Term Evolution(LTE)やLTE後継機のLTE-Advancedの性能向上とシステム運用の効率化のため,3
rd generation partnership project(3GPP)では,Self-Organizing Networks(SON)の検討が進められている。SONは,LTEやLTE-Advancedシステムの導入の簡易化(Self-Configuration)や,実運用開始後の基地局パラメータのチューニングによる性能向上(Self-Optimization),更には,システムの自動修復(Self-Healing)といった,運用自動化と性能向上を両立させることが可能な技術と期待されている。本論文では,3GPPにおけるSONの標準化内容と,SONの主要機能(Self-Configuration,Self-Optimization,Self-Healing)の概要を紹介する。この中でも,本論文では特に,システムの運用開始後に通信性能の向上に寄与するSelf-Optimizationに着目する。Self-Optimizationの技術の中で,ハンドオーバ最適化技術や基地局間負荷分散技術,カバレッジ最適化技術の実現手段を述べ,計算機シミュレーションによる性能評価により次のことを示す。まず,ハンドオーバ最適化技術によって,マクロ局とピコ局が混在するネットワークにおいても,パラメータを適切に選択することによってハンドオーバの失敗率が10分の1以下に低下することを示す。次に,従来の基地局間負荷分散技術の課題である,負荷分散に伴うハンドオーバの失敗の発生を回避することが可能な考案技術を紹介し,基地局間負荷分散技術を使用することによって,ハンドオーバの失敗を増やさずに,高負荷の基地局から低負荷の基地局に端末を接続させることが可能であることを示す。更に,カバレッジ最適化技術では,基地局アンテナのチルト角を調整することにより,信号電力対干渉電力及び雑音電力の比(SINR)をほとんど劣化させることなく,基地局間の負荷分散を実現できることも性能評価により明らかにする。(著者抄録)