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J-GLOBAL ID:201402290178066250   整理番号:14A0131624

生後臨界期における異常な神経活動は大脳の血管形成を阻害する

Perturbed neural activity disrupts cerebral angiogenesis during a postnatal critical period
著者 (3件):
資料名:
巻: 505  号: 7483  ページ: 407-411  発行年: 2014年01月16日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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新生仔期には,活動依存的な神経回路リモデリングは大脳の微小血管の発達・精緻化と同時に起こる。しかし,神経活動が血管床のパターン形成にも影響するかどうかは知られていない。今回,マウス新生仔で,ヒゲの切除による感覚入力の減少や環境エンリッチメントによる中程度の活動上昇は,皮質微小血管の発達に影響しないことを示す。意外にも,繰り返される音,ヒゲ屈曲,あるいは運動による慢性刺激を行うと,それぞれ聴覚皮質,バレル皮質,運動皮質の血管形成がほとんど停止した。化合物投与によるけいれん誘発も,微小血管密度のロバストな減少を引き起こした。しかし,成体マウスでは,神経活動の変化が血管に影響することはなかった。組織学的分析と二光子顕微鏡によるin vivo微速度撮影観察では,過剰活動が細胞死や既存血管の刈り込みを誘発することはなかったが,血管内皮の増殖と血管の萌芽は減少した。こうした抗血管形成作用は,一酸化窒素合成酵素(NOS)阻害剤のL-NAMEを投与した場合,またニューロン性および誘発性NOS欠乏マウスで抑制されたことから,活動の亢進した介在ニューロンやグリアから過量に放出された一酸化窒素が血管成長を阻害したと考えられる。血管の異常が過剰刺激を中止した後も長期間残存することは,一種の臨界期があって,それ以降は正常な微小血管のパターンを再構築できないという証拠となる。微小血管の密度減少は,脳の低酸素侵襲への補償能力を低下させ,毛細血管から遠い部域で樹状突起棘の消失を引き起こす。従って,幼若期における過剰な感覚運動刺激および反復的神経活動は,微小血管量の生涯にわたる不足をもたらし,脳の発達・機能・疾患に大きな影響を及ぼす可能性がある。Copyright Nature Publishing Group 2014
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