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J-GLOBAL ID：201402292110240697   整理番号：14A0603825

固体電子系のトポロジー

著者 (1件)： 野村健太郎 (東北大 金属材料研)
資料名： 日本物理学会誌
巻： 69  号： 5  ページ： 286-287  発行年： 2014年05月05日 
JST資料番号： F0221A  ISSN： 0029-0181  CODEN： NBGSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 初学者向けにトポロジカル絶縁体の興味深い物理を紹介する。トポロジーが物理に登場した最初の例は,磁場中の二次元電子系で観測された量子Hall効果であり,エネルギーギャップの存在が本質的である。スピン-軌道相互作用と強磁性磁気モーメントを有する系では,外部磁場なしでも量子異常Hall効果が起こりうる。これらの量子Hall状態においては時間反転対称性の破れが本質的であるが,時間反転対称性を有するトポロジカルに非自明な絶縁体が注目を集めている。これが狭義のトポロジカル絶縁体あるいは量子スピンHall絶縁体であり,互いに時間反転な二つの量子Hall状態を組み合わせたものとして理解できる。トポロジカル絶縁体の表面状態(Dirac粒子)や興味深い量子交差相関応答も紹介した。

シソーラス用語： *絶縁材料 ,  *スピン-軌道相互作用 ,  *量子Hall効果 ,  *対称性 ,  対称性の破れ ,  フェルミオン ,  Dirac方程式 ,  磁気電気効果 ,  相関 ,  *絶縁体 ,  *トポロジカル絶縁体 ,  Dirac粒子 ,  トポロジカル電気磁気効果
準シソーラス用語： *時間反転対称性 ,  量子スピンHall絶縁体 ,  量子交差相関

分類 (2件)： 電子輸送の一般理論  (BM03020C) ,  磁性理論  (BM06020X)

引用文献 (9件)：

• M. Kohmoto: Ann. Phys. 160 (1985) 355.
• M. Z. Hasan and C. L. Kane: Rev. Mod. Phys. 82 (2010) 3045.
• X.-L. Qi and S.-C. Zhang: Rev. Mod. Phys. 83 (2011) 1057.
• Y. Ando: J. Phys. Soc. Jpn. 82 (2013) 102001.
• K. Nomura, et al.: Phys. Rev. Lett. 99 (2007) 146806.

タイトルに関連する用語 (3件)： 固体 ,  電子系 ,  トポロジー