抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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沖縄を含む亜熱帯地域において土壌流亡,土壌肥沃度向上,省力的雑草管理を行うカバーカバークロップとしてシカクマメの導入を効果的に行うために地這い栽培による生育量と雑草発生量に対する播種時期,播種密度および除草時期の影響を検討した。シカクマメを3月,5月,7月に播種し,11月まで栽培した結果,シカクマメの生育量は除草の有無にかかわらず,播種時期を遅くすることで増加する傾向が見られた。7月播種は被覆率の増加が早く,無除草栽培が可能と思われるが,3月~5月播種では,低温による初期生育の遅延のため被覆率が低く推移し,アワユキセンダングサなどの定期的な除草が必要と考えられた。播種密度を変えて栽培した結果,無除草区では播種密度の増加に伴いシカクマメの生育量は増加し,除草区の密植区(49株区)では播種7週間後の被覆率が90%以上に達した。無除草区では,すべての播種密度区で雑草発生量がシカクマメ生育量の2倍程度であった。シカクマメを5月に播種した場合では,播種密度を高めた栽培においても初期の除草は不可欠と考えられる。10 g m
-2相当量のN-P
2O
5-K
2Oを施肥して栽培したシカクマメの地上部生育量は,除草の時期や回数に影響されないが,無除草区とシカクマメによる土壌被覆率が高まる播種6週間後から8週間後に除草を行った区で,やや生育量が低下する傾向が見られ,雑草との競合と除草時にシカクマメ茎部に損傷を与えた可能性が考えられた。なお,4月に播種した場合では雑草発生量は,播種4週間後の1回除草で無除草区の1/3以下にまで低下したことから,シカクマメをカバークロップとして夏期の雑草防除や土壌流亡の軽減に利用するためには生育初期における1回の除草は必要であることが示された。(著者抄録)