抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本文では,船舶起源のPMを低減するために実機及び実船を用いて,その排出特性,生成機構,フィルタ式DPFによる低減効果を明らかにするとともに,その結果を用いて船舶起源PM低減の指針を示した。要点は次のとおりである。1)大型低速機関から排出されるPMの成分は,主にシリンダオイルに起因するSOFと燃料中の硫黄分に起因するSulfateが主体であり,小型高速機関から排出されるSoot主体のPMとは大きく異なる。2)1回の燃焼で生成されるPM成分のうち,SOFとSootの量は負荷率によらずほぼ一定の値となるがSulfateの量は燃料油中の硫黄分と燃料噴射量に比例して増加する。3)フィルタ方式DPFは,ほぼ100%のSootを捕集可能である。ほとんどのSOFと半分以上のSulfateはフィルタエレメントを通り抜けるが,DPFエレメントの温度を低くすることにより捕集されるSOFとSulfateの割合は増加する。4)DPFを設置することにより,船舶の運航時における輸送量・距離当たりのPM排出量を大幅に低減できる。5)使用燃料油や船舶の推進性能に係わる要素を含めた総合的な検討を行なうことにより,更に効果的な低減が可能となる。