抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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遺伝的プログラミング(GP)は進化計算手法の一つであり,大域最適解を得ることが難しい問題に対する高い解探索能力と高い汎用性から注目されている。本研究では,今までGPが適用されてこなかった照明制御問題への応用を考える。オフィスや教室において,照明は均一照度が一般的であったが,個別の照度コントロールが知的生産性をあげ,消費電力を削減するという報告があり,個別の照度コントロールが注目されている。また,省エネルギーの観点からも個別の照度コントロールが注目されている。このような,個別の照度コントロールをオフィスや教室などの天井照明で実現するためには,1台ずつ異なる照明の調光率を自動制御するアルゴリズムが重要となる。そこで,本研究では,照明器具と照度センサの台数が異なる場合において,各照度センサに目的とする照度値が与えられた時,目的とする複数の照度値を同時に満たす照明器具の調光率を求める照明制御問題(GLC問題)を対象とする。そして,GLC問題解決のために木構造モデルを構築し,さらに効率良く制御ルールを進化させるために問題に応じた頻出部分木とノードの深さ情報を用いた交叉手法の提案,GPにより生成された制御ルールを評価するために必要な照度シミュレータの作成を行った。その性能を検証するため,オフィス環境に近い空間を構築し,確率的山登り法(SHC法),一点交叉法,頻出部分木保存交叉法(f-evaluation法)の性能を比較した。その結果,SHC法よりもGPを用いた手法が高い性能を示すことが分かった。さらに,提案法を一点交叉法,f-evaluation法と比較した場合,一点交叉法よりf-evaluation法が,f-evaluation法より提案法が高い性能を示し,提案法のGLC問題に対する有効性を実証した。