抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2005年の国土計画制度改革により,国土総合開発法から改正された国土形成計画法に基づく初めての国土形成計画が2008年7月に閣議決定された。海域について多くの記述をもつ国土形成計画はその推進にあたって,海域をどのように取り扱っているのだろうか。本稿ではこの問題を検討するため,国土形成計画推進期における国土審議会の議論から海域に関する論点を整理し,考察を加える。国土形成計画において,特に海域や沿岸域について指摘が多かった分野は,港湾整備など交通利用,高潮・津波対策など訪災,海岸侵食対策など環境保全であった。国土形成計画推進期における「海域」(海洋及び沿岸域)の取り扱いをまとめれば,国土審議会政策部会での調査審議において「海域」はあまり議論されていないと言わざるを得ない。国土形成計画では「海域」に対して多くの指摘がなされていたのと比べると,「海域」は国土形成計画の推進においては重視されていないと考えられよう。国土計画の中心はやはり陸域であり,その推進において「海域」に対しての言及が少ないのは仕方がないのかもしれないが,「海域」(特に海洋)が国土計画の対象に加えられた意義を含め,「海域」の取り扱いをもう一度考える必要があるといえる。