抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道は,PV(太陽光発電),風力発電(WT),地熱,中小水力といった再生可能エネルギーの宝庫であり,再生可能エネルギーの宝庫である。しかし北海道の電力系統は,北海道・本州間電力連系設備による直流1点のみの連系で交流系統としては独立しているため,需給バランスは北海道内で維持することが基本であり,調整力も地域内の電源のみで賄わなければならない。再生可能エネルギーを最大限導入するために,北海道の電力系統を舞台とした様々な取り組みが行われている;(1)オンサイト蓄電池による変動緩和及び計画運転:稚内市にMW級のメガソーラを構築し,日射量予測と蓄電池(NAS電池)を組み合わせて発電所の出力を安定化する実証実験を実施した。(2)広域運用システムによる蓄電池容量の低減:再生可能エネルギー(RE)電源の電力系統への影響を緩和するために,広域に分散配置されたRE電源を一括して安定化すると同時に,必要な蓄電池容量を削減することを目的とした実証研究を行っている。(3)Rhoto to Heat技術による出力変動抑制:風力発電からの電力を熱エネルギーに変化するRhoto to Heat技術をベースとした新しい制御方式を開発し,実証によってその有効性を明らかにする研究を実施している。今後は,こうした電力システムの多様化,広域化がRE電源の導入量拡大にどのような効果をもたらすのかを定量的に評価するとともに,電力安定供給とRE電源の大量導入を両立させるための具体的な方法論を,学術的に明らかにすることが望まれる。