抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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”船舶から海上への転落事故”は海中転落者の発見が困難であることから,発生件数こそ他の事故に比べ低いものの高い死亡率であり,毎年多くの人が海中転落により命をおとしている。本研究では海中転落者の早期発見・救助を支援するシステムの提案をした。システムは,カメラを用いた海上のリアルタイム監視システムである。まず,船にカメラを設置し,そのカメラと海中転落者を検出するプログラムにより海上をリアルタイムで監視する。その後,海中転落者が検出された場合には,カメラの画像を乗組員のPCに送信し,海中転落者の存在を知らせる。本研究では,海中転落者を検出するプログラムに,OpenCVを利用した顔検出を行う手法と,HSV色空間を利用した肌色検出を行う手法を提案し,この2つの手法の有効性をそれぞれ検証した。OpenCVを利用した顔検出手法は,海の波の模様に対して検出器が反応してしまうなど誤検出が多く,顔を検出する際にも,検出器が顔の角度に非常に敏感であり,思うような結果を得ることが出来なかった。HSV色空間を利用した肌色検出手法では,海上に浮かぶ人間の肌の色をある程度検出することができた。これらの結果から2つの手法の内,要救助者発見システムの要となる海中転落者を検出するプログラムにはHSV色空間を利用した肌色検出手法が有効であると結論に達した。