文献
J-GLOBAL ID:201502200541485242   整理番号:15A0724347

フラックスフリー融解ガラスとLA-ICP-MSによる全岩微量元素組成の測定:簡易かつ迅速なルーチンワークの評価

Measurement of whole-rock trace-element composition by flux-free fused glass and LA-ICP-MS: evaluation of simple and rapid routine work
著者 (7件):
資料名:
巻: 49  号:ページ: 243-258  発行年: 2015年 
JST資料番号: S0495A  ISSN: 0016-7002  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
全岩化学組成は火成岩石学,特に火山岩の研究にとって重要である。ICP-MSは,岩石の溶解により準備した溶液を用いて微量元素組成を決定するための一般的な手法として広く利用されている。過去数十年の間に,岩石試料の加圧粉末ペレットあるいは融解ガラスを用いて全岩組成を測定するLA-ICP-MS法が開発されてきた。本研究では,玄武岩質及び安山岩質岩石の微量元素濃度(Li,Sc,Ti,V,Cr,Co,Ni,Rb,Sr,Y,Zr,Nb,Cs,Ba,Hf,Ta,Pb,Th,U,REE)をフラックスフリー融解ガラス及びLA-ICP-MSを用いて決定した。融解ガラスは,粉末にした岩石試料をイリジウムストリップヒーター中で溶融させる直接融解法により準備した。加熱温度は電流をモニターして手動で調節し,融解を達成するために最大で30秒加熱を継続した。個々の融解ガラスの3つのランダムな標的位置の測定により行われる分析ルーチンワークを評価した。データの精度はUSGS及びGSJの国際標準物質(BCR-2,BHVO-2,BIR-1a,JB-2,JA-1,JGb-1)から作製した11個の融解ガラスの測定により評価した。作製した融解ガラスの均質性は,大部分の元素で5%未満の相対標準偏差(1σ)により表される。大部分の元素の平均値は参照値と10%偏差の範囲内で一致する。しかし,Pb濃度は溶融の際の強い揮発性のために再現できず,またLu,Hf,Taはイリジウムストリップヒーターからの元素の混入/妨害のために増加する場合があった。小笠原の火山岩やオマーンの透輝石岩といった岩石試料から作製した9個の融解ガラスも測定し,より広い範囲の微量元素存在度,特にCr存在度に対して測定ルーチンワークとガラス作成法を検証した。20個の融解ガラスの分析結果は,本手法により岩石学的研究における全岩微量元素組成の決定が可能であることを示す。(翻訳著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
岩石圏の地球化学一般  ,  鉱物・岩石・鉱石の物理分析 
引用文献 (32件):
  • Eggins, S. M. (2003) Laser ablation ICP-MS analysis of geological materials prepared as lithium borate glasses. Geostand. Newsl. 27, 147-162.
  • Eggins, S. M., Woodhead, J. D., Kinsley, L. P. J., Mortimer, G. E., Sylvester, P., Mcculloch, M. T., Hergt, J. M. and Handler, M. R. (1997) A simple method for the precise determination of >40 trace elements in geological samples by ICPMS using enriched isotope internal standardisation. Chem. Geol. 134, 311-326.
  • Eggins, S., Rudnick, R. L. and Mcdonough, W. F. (1998) The composition of peridotites and their minerals: a laser-ablation ICP-MS study. Earth Planet. Sci. Lett. 154, 53-71.
  • Fedorowich, J. S., Richards, J. P., Jain, J. C., Kerrich, R. and Fan, J. (1993) A rapid method for REE and trace-element analysis using laser sampling ICP-MS on direct fusion whole-rock glasses. Chem. Geol. 106, 229-249.
  • Garbe-Schonberg, D. and Muller, S. (2014) Nano-particulate pressed powder tablets for LA-ICP-MS. J. Anal. Atom. Spectrom. 29, 990-1000.
もっと見る

前のページに戻る