抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の木彫像の用材として用いられていることが分かっている10属の木材の代表的な樹種各1種,計10種(針葉樹5種(ヒノキChamaecyparis obtusa,スギCryptomeria japonica,コウヤマキSciadopitys verticillata,アスナロThujopsis dolabrata,カヤTorreya nucifera),広葉樹5種(トチノキAesculus turbinata,カツラCercidiphyllum japonicum,クスノキCinnamomum camphora,ヤマザクラPrunus jamasakura,ケヤキZelkova serrate))の木材の樹種判別が近赤外分光分析で可能であるかを検討した。その結果,波長領域830~1150nmを用いた主成分分析の,第1主成分と第2主成分のスコアプロットでは,木彫像によく用いられているカヤのプロットが他の樹種のプロットと別れてグループとなった。波長領域1300~2500nmを用いた場合には,針葉樹のプロットと広葉樹のプロットが別れることが確認された。このように,使用する波長領域によって判別可能な樹種が異なることが分かり,近赤外分光分析は非破壊での木彫像の樹種識別に有効であることが示唆された。(著者抄録)