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J-GLOBAL ID:201502200891165373   整理番号:15A0906118

タコのゲノムと頭足類の神経や形態の新機軸の進化

The octopus genome and the evolution of cephalopod neural and morphological novelties
著者 (13件):
資料名:
巻: 524  号: 7564  ページ: 220-224  発行年: 2015年08月13日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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鞘形亜網の頭足類(タコ,イカおよびコウイカ)は活動的で優れた捕食者であり,行動のレパートリーも幅広い。この仲間は無脊椎動物の中で最大の神経系を持ち,他にも,カメラ眼,物に巻き付くのに適した腕,高度に派生的な初期胚発生,極めて高性能な体色変化機構など,形態上の驚くべき新機軸を備えている。今回我々は,頭足類の脳と体の新機軸の分子基盤を調べるため,マダコ属のOctopus bimaculoidesのゲノムと,多数の組織のトランスクリプトームの塩基配列を解読した。タコ系統では全ゲノム重複が起こったとする仮説が出されているが,それを裏付ける証拠は見つからなかった。タコの主要な発生関連遺伝子やニューロン遺伝子のレパートリーは無脊椎の左右相称動物で全般的に見られるものとほぼ同様だが,例外として,脊椎動物で独自に拡大したとこれまで考えられていた2つの遺伝子ファミリー(ニューロンの発生を調節するプロトカドヘリン類と,ジンクフィンガー転写因子のC2H2スーパーファミリー)が大幅に拡大していた。メッセンジャーRNAの大規模な編集により,すでに報告されているように,神経の興奮性に関連する遺伝子の転写産物やタンパク質の多様性が生じるとともに,他の幅広い細胞機能に関わる遺伝子の多様性も生じている。我々は頭足類特異的な遺伝子を数百個同定したが,その多くは皮膚や吸盤,神経系といった特殊化した構造で発現レベルが上昇していた。さらに,転位因子の拡大と密接に関連した大規模なゲノム再構成の証拠も見つかった。今回の解析から,頭足類の大きくて複雑な神経系をはじめとする形態的新機軸の進化には,少数の遺伝子ファミリーの大幅な拡大が,ゲノムの連鎖や反復配列含量の大規模な再構築と共に重要な役割を果たしてきたことが示唆される。Copyright Nature Publishing Group 2015
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分類 (1件):
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進化論一般 

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