抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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今回は,パターンマッチについて考察する。パターンマッチは,文字列中のパターンを見つけたり,それを置換したりする機能をいう。たとえば,テキストファイルの中にcatという文字列が何百個も出てくるとき,それをすべてdogに書き換えることができる。パターンマッチの機能はとても有用で,大量のデータ処理に向いている。文書のテキストファイルや,Web出力情報など,人間が処理できないほど大量なデータから「関心のあるもの」を見つけたいとき,パターンマッチは強い味方となる。しかし,単純な置換ではcatalogがdogalogになってしまうなど不都合が起こる。そこで,パターンを記述するために正規表現が使われる。たとえば,正規表現で,\bと書けば「単語の境界」を表すパターンになるので,「Cat」を表すパターンを正規表現で書きたかったら,catを\bではさんで\bcat\bのように書けばよい。そうすれば,catにはマッチし,catalogやtomcatにはマッチしないパターンとなる。cats(複数形)にもマッチさせるには,「sがあってもなくてもいい」を表現するための正規表現s?を使って,\bcats?\bのように書けばよい。このように,パターンマッチを記述する正規表現は,「sがあってもなくてもよい」という条件や,「catまたはdog」という論理和や,「aの繰り返し」という反復などを記述できる。
